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57 Kei ページ7
トイレに駆け込むと、
彼はすんなりと現れた。
今度は、メンバーの知念も一緒。
侑李「伊野ちゃん」
慧「…裕翔、聞きたいことがあるんだ」
裕翔は真剣な眼差しで頷いた。
息を吸って、
俺は声に出した。
慧「…裕翔、
お前はやっぱりAが好きなの？」
知念がバッ、と裕翔を見上げた。
裕翔「………好きじゃない子の事俺は、
抱き締めたりなんかしないよ
下の名前で呼んだりもしないし、
好きじゃない子に向かって、
こんなに熱くならない。
Aちゃん以外の子の事、
こんな風に
寂しくさせたくない、とも思わないよ」
裕翔は鼻で笑って俯いた。
裕翔「……Aちゃんの前だと、
本当の自分でいられるんだ」
彼の目に嘘なんてなかった。
涙で覆われる裕翔の瞳を、
直視出来ずに
俺はか細い声で
ただ呟くだけだった。
慧「………そ、か」
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作者名：りーな。 | 作成日時：2017年4月23日 3時
