星空キャンバス 5th

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『気をつけてね』






そんな言葉を残して私をひとりで
帰らした伊野尾。








いや、確かに帰るって言ったのは私。









でもこんなのってあり？









「……酷いわ」









公園にある自動販売機で
コーラのボタンを押す。








ゴトゴト、と出てきた缶。









あ、私缶を開けるの苦手なんだった。









………圭人がいればなぁ。









その場にしゃがみこむと
後ろから名前を呼ぶ声がした。









キョロキョロと周りを確認する。









「……圭人？」









立ち上がると、向こうから
かっこ悪く走ってくる彼が見えた。









安心感が積もっていく。









圭人「Aっ、圭人だよー！」






「見ればわかるよバカ」








やっと私の所にたどり着いた圭人は
勢いよく飛びついてきた。









ギュッと強く抱き締められる体。









圭人の腕からは力だけが加わる。









「…ごめんね、イキナリ帰っちゃって」





圭人「……伊野ちゃんがなんでいたの〜」








嫉妬作戦。









なんて、言えない。









「…わかんない、アイツ変なやつだから」





圭人「もう勘弁してよ〜、









凄いヤキモチ妬いたからね」









え？

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