45 Ryosuke ページ45
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結に、改めて告白されて思った。
このちっとも、ほんの少しでも
心が動かないのは、
やっぱり俺はAが好きなんだということ。
だけど、
結「私、涼介がいなきゃ1人なんだよ＿＿＿＿」
毎日部活帰りに
親戚の家へと帰りたくないと
俺の胸の中で泣く結を、ほっとく訳にはいかなかった。
決して恋じゃない。
けど、そばにいないと
この小さい結が死んでしまう気がして＿＿＿＿
そばにいる、という選択を選んだ。
涼介「……結？今日も帰りたくない？」
分かれ道、
必ず結は繋いだ俺の手を離さない。
うんうん、と必死に首を縦に振る彼女。
けど、俺の頭にはいつも。
結「………いつもAちゃんが涼介の中にいるから」
ハッと彼女の顔を見ると、
俯いたまま、涙を流していた。
結「……今日は、
家族の事じゃなくて、
Aちゃんの存在が悲しい…」
俺は結の頬に伝う涙を
親指で拭った。
涼介「……………言っただろ
俺は、
俺は、結を一人にしないって」
ぱっと、顔を上げた彼女は
眉間に皺を寄せて俺の襟を掴んだ。
結「だったら、キスして……」
やけに艶っぽい結を前に俺は
彼女とAを重ねて、
そっとピンク色の唇に口付けた。
ちゅっ、というリップ音のあとに、
ガサ、と
ジャリを踏む音が左側から聞こえてくるのがわかって、
視線をそちらに移すと、
涼介「………………A、大ちゃん」
親友達が、立っていた。
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作者名：りーな。 | 作成日時：2017年12月17日 8時
