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A「………帰ろ、」
大貴「あんなことって何」
歩き出しても、
大貴はただそれを聞いた。
A「……違う、何も無いってほんと」
大貴「違うって何が違うの？」
どんどん問いかけられて、
余裕をなくす。
私は大貴から逃げるように
1mほど前を歩いた。
嫌なの、
こんなのなんだか、嫌なの＿＿＿＿＿＿＿＿
大貴「涼介に何かされた？」
その言葉に
立ち止まりそうになったけど。
私は何も言わないまんま
ただ歩いた。
違う。
そうだよ、涼介の好きな子ってあの子だ。
そう確信した時、
じゃあなんであんなことしたのって。
心を刃物で刺されたように痛いの。
泣いちゃいそうなんだよ。痛くて痛くて。
だから、見られたくない＿＿＿＿＿＿＿＿
大貴「何されたんだよ、言えって」
A「………うるさいなあ、
何もされてないよ！」
『だったら……』
と大貴は小さく言った。
腕が後に強く引かれる感覚。
それは大貴。すぐにわかった。
距離が詰めてしまって、
大貴が私を彼の方に強引に向ける。
大貴「だったらなんでそんな悲しそうなんだよ！」
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作者名：りーな。 | 作成日時：2017年12月17日 8時
