テニスの王子様【テニス部員と私】

【第十二話】不動峰 ページ13

「ゲームウォンバイ6ー0(シックストウラブ)青学！！」





『わぁあ、凄い、勝った…』






準決勝で対戦した相手 水ノ淵中に見事に勝ち、決勝戦への切符を手にした青学



さて、次なる相手は…







「えっ 柿ノ木中が負けた！？
まさか、都大会出場候補だぜ？」




『？』




「でも掲示板に」







桃城くんの驚く声が上がり、掲示板に貼りだされている紙を見てテニス部一同がザワつく




えっと決勝戦での相手は…






『不動峰中…』





ん？





そこで、ついさっきあった出来事が頭の中でフラッシュバックしたのだ






______「やっぱ、ちょー可愛いじゃん君」______






『！…あっ』





伊武くんって確か不動峰の人だったよね



決勝戦で会う前に先に会っちゃったよ私…






「不動峰中って確か昨年の新人戦の直前に暴力沙汰で出場辞退したところだよね？」



「オレあそこの顧問嫌い エラそうで;」





河村先輩と菊丸先輩がそう言うと、乾先輩はデータをまとめているノートを開いた





「試合を見てきたけどまったく別物だったね
選手は全員新レギュラーだ 部長以外は全て2年生
顧問も替わったらしい 鍵を握るのは実質的に監督も兼任している部長の橘という男…」





へぇー、じゃああの伊武くんを連れて行った片目が髪で隠れていた男の子も私と同級生って事なんだね




『なるほどなるほど』



「何がなるほどなの…？」



『…へ？』






私が後ろへ振り向くと同時にテニス部一年の堀尾くんの声が盛大に聞こえた



わわっ！！不……っ 不動峰！？と言い驚く声が……






不動峰は挨拶に来たのであろう

部長である人が前に立ち自身の名前を手塚部長に向かって言った




「俺は不動峰の部長 橘だ！！いい試合をしよう」




「ああ」






手塚部長と不動峰の部長 橘さんがお互いに手を取り握手を交わす中…




一方私は…








「また会えたねA」




『伊武くん…』





「ほんと、どの角度から見ても可愛いよねAって…
声も可愛いし、性格も良さそうだし、良いよなぁほんと
うちのテニス部のマネージャーになって欲しいくらい あ、別にマネージャーがダメでも他にも選択肢は色々…」「深司！行くぞ」






「あ、じゃあまたねA」






『…;』






伊武くんは真顔で右手を軽くあげ私に手を振り、行ってしまった






またこの展開…;

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