26:愛を求めるが故に ページ27
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『…ミカさん、今あなたがやろうとしてることは何ですか』
静かに私はミカさんに問う。
「…あなたを部から、この世から消そうと思ってるだけよ」
『…っ………!』
…狂ってる。
今の発言で直感的に感じた。
彼女はもう、愛しか興味がないんだ。
そんなミカさんの目はもう光を宿していない。
『…ミカさん、あなたが求めてるのはもう正しい愛なんかじゃない。偽物の愛です』
「…なにを言っている?」
自分に向けられる冷たい視線と低い声。
少し怯みそうになるけど、負けない。
『努力もせずに、人を傷つける人にみんなが愛すわけない。たとえ、私がいなくなったとしても』
「あんたにっ!なにがわかるのよっ!!」
ミカさんは、怒り狂ったかのようにこちらに突進してきた。
目の前に迫ってくるカッターナイフ。
“やばい”
そう思った時、とっさに刃を握り折った。
その時、手のひらの皮膚が切れて、液体が流れてくる感覚を感じたが今はそれどころではない。
このままどうしようか、と考えていた時…。
勢いが治らないまま、ミカさんと共に後ろへ倒れ込む。
受け身など取れずに二人分の体重が体にのしかかって、痛い。
すごい音がしただろうけど、今はそんなことを気にしてられない。
「…っふ…あ、あ…ごめ………ひっ…っ」
だって、ミカさんが泣いてるんだもん。
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千紘 - めっちゃ面白いです!更新頑張って下さい! (2018年6月20日 18時) (レス) id: d1a7230999 (このIDを非表示/違反報告)
戌冬(プロフ) - 応援しています!頑張ってください!! (2018年5月13日 14時) (レス) id: d50b2ebbd0 (このIDを非表示/違反報告)
民(プロフ) - 戌冬さん» あぁ、そうです!すみません!ご指摘ありがとうございます! (2018年5月13日 12時) (レス) id: 8dfbbd9c22 (このIDを非表示/違反報告)
戌冬(プロフ) - 21の、事情聴取の「たくみ」って、工のことですか?工は、たくみではなく、つとむですよ? (2018年5月13日 12時) (レス) id: d50b2ebbd0 (このIDを非表示/違反報告)
。。。。。 - 五色に惚れたぞ、おい!? (2018年5月13日 8時) (レス) id: e62a151983 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:民 | 作成日時:2018年4月5日 23時