たとえ、私がこちら側だとしても、この方法を私は選ばない【白鳥沢】

20：セカンドターゲット ページ20

ミカside









「それで、俺をここに呼び出してどうしたんだよ？」









「あ、急にごめんね、“瀬見くん”」









五色くんは予想外だったけど、彼ならいける。



だって、私が渡したドリンクとか笑顔で受け取ってくれたもんね？









「おう、それで？」









さぁ、ここからよ。



さっきみたいなヘマはありえないんだから。



今回は慎重に話を進めなきゃ。









「実は、さAちゃんと仕事してるんだけど…最近、私に仕事を押し付けてきて…。最初の方は、記録をお願いします、とかで何もなかったんだけど、一週間前くらいからスポドリやタオルを押し付けてきて…そ、れで」









あ、ちょっと顔が歪んだ。



よしよし、このちょう…









「あのさ、Aが仕事押し付けるなんてありえないんだけど」









「…え？」









なんで？



また、失敗したの…？









「別にAが特別とかじゃなくて、さ、普通に仕事してるのは見てるし、信頼してる。もし、Aが悪いとかなら証拠がないと信じれない。話はそれだけ？それなら、ごめんけど、俺は練習に戻る」









去っていった瀬見くんの後ろ姿を見て呆然とした。



なんで、なんであんな女が好かれるの…？



私じゃ、何がダメだったの…？



ゆる、さ、ない。









「許さない」

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