#運命 ページ34
藤井流星.
寒さも目立ち始めたある日、
「お前、中間さん家の娘さんと住んでんのか?」
唐突に先輩から
そう聞かれた時は心臓が止まりそうになった。
頭の中は、嘘をつくか、正直に伝えるか
グルグルさまよった結果
答えた。
「.....はい。お付き合い、させてもらってます。」
なんでそんなこと聞くのか疑問に思った
生唾が喉を通る
冷や汗も。。
「お前を責めるつもりはない。
でもな、その子妊娠してるやろ________。」
そうです。とも言えない雰囲気にのまれ
座っている先輩と真正面に立つ俺、
無言が何秒か続いた。
話される内容は分かっていた
俺の責任やし...
「騒ぎを大きくしたくなかったら、
違う地域か部署に移動した方がええかもな...」
先輩がその事を知るきっかけになったのは
住民からの言葉
「若い警察の人と中間さん家の子って結婚してる?」
って聞いてきたみたい。
先輩はそんなん知らへんから「してない。」って返事するけど、近所の人達は妊娠してることも同棲してることもなぜか把握済み。
小さい地域やから仕方ないけど。。
俺たちの噂話で持ち切りみたい・・・
そして先輩に
話が大きくならないうちに移動するか
もう結婚をして堂々と二丁目で住んでいくかの
2択を迫られた。
「そんな...。」
このままだと職務にも影響が出てくる
それだけやない、中間家に大きな迷惑が掛かる。
先輩は
未成年とできちゃった婚だと分かれば
みんなの見る目は変わるかも。と予測して
俺に勤務地の移動を勧めてきた。
俺、どうしたらええの・・・
一緒に暮らして楽しく家族3人になるだけやのに
どうしてこうもレッテルを貼られるわけ...
自分が警察、彼女は未成年
そんなにダメなもの...?
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作者名:匿名希望 | 作成日時:2018年11月18日 16時