# ページ29
.
朝になっても熱は下がらず...
あまり寝れてなかったから余計にしんどい。
熱を持つ頭に手を当てた
全体が温度を持ち、熱いかどうか分からない
不意に触ったスマホが冷たくて気持ちいい。
見ると時間は9:30
彼は仕事に行って、誰もいないはずなのに
キッチンから水の音が聞こえる。。。
幻聴?
誰か確かめたいけど体が言うことを聞かず、、、。
知らん人やったら怖いな...どうしよう...。
泥棒とか・・・?
寝てるふりしとくべき!?
熱がまた上がりそうなくらい心臓はバクバクして、無理やり布団の中に潜り込む
冷たいスマホはだんだん熱を持っていった
その間にも恐怖でしかない私は、勤務中はほとんど出ない彼に電話をかけた
藁にもすがる思いで「気づいて!」と祈る
.
.
.
聞き覚えのある着信音が
まさかリビングから聴こえてきた。
どうして今日に限って忘れるの...
半泣きになりながらうずくまったまま息を潜めているとバッと布団をめくられ
もう私の人生も終わりかと思いました。
「スマホ鳴らしてどないしたん?」
そこには、お馴染みの声が、
「寒いん?毛布もってこよか」
藤井さんでした。
嘘でしょ...
どっと気疲れが押し寄せてきて大きく息をつく
今までの緊張返してよ...
「なんでおるの!?」
「だって熱出てしんどそうやから、休んだ。」
「え!?」
熱も吹っ飛びそうなくらい驚きました
彼、真面目な所があって仕事は自分が風邪を引いても行くのに私のために休んだなんて。
なんか、ごめんなさい。心で謝った
仕事を犠牲にはして欲しくなかったけど、
そばに居てくれるのは嬉しい気持ちで複雑。
でもそんな事気にしてない彼は
私の為にお粥を作ってくれてたそうです。
590人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:匿名希望 | 作成日時:2018年11月18日 16時