~INCOMPLETE~《赤》

#13 ページ14

小瀧望.









今日も重岡くんで遊ぼうかな。


カルテに書いてるのは事実やんな？
なんで認めへんのやろか、母親殺しのしげは。



なんせ今の俺は誰かと気持ちを共感したい

自分を認めてくれる人が欲しい



それで彼に興味を持って近づいた。









｢やっほー｣





あ、、、。





入ったもののいつもの彼では無いのが分かった









｢あの、誰ですか...？｣

そう声をかけられた

関西弁でもなくて、いつもの性格でもない
落ち着いた感じで窓の外を眺めている所俺が邪魔してしまった。







｢小瀧望です。あなたは？｣





｢コウ･･･です。｣





｢あー。そうですか。｣


なんか面白そうやし話してみようかな、
多重人格の人と話すのは初めてで
少しは戸惑った


でも、なんだか興味が湧いてきたから続けてみた





案外優しくしてくれて

人格が変わっててもいい人やと思える








そんな優しい彼に、あの事を聞いた









｢なぁ、おかん殺した時どんな気持ちになった？｣









ただシンプルに知りたいからそう聞いた

だって俺は

普通の人とは違うから...。









.







.







.








そう、｢普通｣やないねん。





相手の気持ちも分からんようになる







コウくんや、しげの気持ちなんか分からない




ただ境遇は一緒なのに...








この質問が最悪な結果を招いた。

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