だってそうじゃないと『アズカバンの囚人』 (ページ44)

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349話ページ44

｢ふふふ、元気だねぇ。君がシリウスブラックさんだったら、僕は怒られてしまうんだろうなぁ。

…あの頃、闇の陣営に対する扱いはガサツそのもので裁判なんてせずにアズカバン送り…か。

いやだなぁ…冤罪…だったら…そうか、冤罪なら、本当は闇の陣営じゃない無実の人なら

…待って、そしたら何でハリーくんのところに…う〜ん…｣

インクに書かせて僕の言葉のメモを取る。

｢まずは、状況整理、

シリウスブラックさんはハリーくんを殺すためにアズカバンから投獄した。

しかし、不可解な点がある。

1何でこのタイミングなのか

必ず何かしらトリガーがあるはず。

2本当に闇の陣営なのか

ハリーくんを入学時に殺しに来ない時点で怪しすぎる。

捕まった時は状況証拠しかなかった。

アズカバンに入ってから無罪を要求した。

闇の陣営に厳しかった魔法省は裁判をしなかった。

不可解すぎる。あまりにも。

何か、まだピースが足りないような…

そもそもどう抜け出したんだ…？

脱獄不可能だと言われていたはずのアズカバンから。

黒幕がいるのだとしたら、

そしてトリガーは何だったのか。

…トリガーが今、学校にあるのだとすれば？

…こんなものかな？疲れた…｣

インクに記録を留めてもらった…

｢ん？どうかした？｣

犬さんが僕の手を取って頭に置いてきた。

｢僕の手冷たいよ？｣

｢わんっ、｣

｢ふふふ、撫でさせてくれるの？ありがとう。｣

ふわふわしていて心地いいなぁ。

｢犬なんて初めて触ったよ。

ホグワーツに来るまで外に出たことなかったからなぁ。｣

あったかいなぁ…ほんと。