だってそうじゃないと『アズカバンの囚人』 (ページ43)

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348話ページ43

｢君はあったかそうだね。｣

毛布を肩にかけながら話す。

｢犬さん、シリウスブラックさん見かけなかった？

…わかるわけないか。なんか、悪い人じゃない気がするんだよなぁ…

ハリーくんを襲う気なら幼少期か例の人が復活してからだろうし…

居場所がわかんなかったのならホグワーツに入学したてが一番やりやすい…

てことは、ハリーくんを狙ってるわけじゃないと思うんだ。

あ、脱獄するまでに12年かけたのならわからないけど。

…まず調べるとしたら捕まった時の状況かなぁ、

と思うんだけれど、どう思う？

って、わかんないよね…話を聞いてくれてありがとう。｣

あぁ、寒いなぁ…

｢ん、温めてくれるの？｣

犬さんも僕の毛布に入ってきた。

｢僕、冷たいよ？毛布貸すから使いな？｣

渡そうとしたけど僕の膝の上から動こうとしない。

｢君ってば、本当に優しいんだね。｣

毛布越しに撫でるとワンっ、と一声、元気な声が響いた。