だってそうじゃないと『アズカバンの囚人』 (ページ37)

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342話ページ37

｢君はおばあさんと暮らしているね。｣

｢はい、でもばあちゃんに変身されるのも嫌です。｣

確かに嫌だな…

｢おや…そうじゃない。おばあさんの服装を想像してご覧。服だけを思い浮かべて？｣

｢赤いハンドバックを持って…｣

｢声に出さなくても思い浮かべればそれでいい。

私がタンスを開けたら、君はこうやるんだよ。失礼。…｣

先生がネビルくんの耳元で何かを囁く。

何だろう、面白いことだけは確かだろうなぁ…

僕が、僕が怖いものは何だろう？

…あんまり、知りたくはないなぁ…

しかも咄嗟に滑稽にしなくちゃいけない…

｢できるかな？それじゃあ杖を構えて！1、2の、3。｣

箪笥の鍵が開いた、出てくる。

出てきたのは教授さん。

こちらに歩いてくる。

｢リディクラス！｣

そう唱えられると、みるみる洋服が変わった。

…ネビルくんのおばあさまって結構派手な服装なんだなぁ…

｢あはははは、素晴らしいよネビル、最高だ！

じゃあ後ろに戻って。一列に並んで！｣