GO FOR IT!! (ページ6)

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『あやちゃん貰うよ！』

中にはバスケが不得意の子もいるわけで

パスされた瞬間固まってしまったクラスメイトの名前を呼ぶ

こちらに振り向いてボールを投げた

それを受け取りゴール近くでシュートを打つ

放たれたボールは吸い込まれるようにリングの中に

『イェーイ！ナイスシュート！笑』

あまりに綺麗に決まったのもでつい嬉しくなって

コート外にいる奈々に向けてピースをした

「あんま調子乗んな〜笑」

『褒めてくれたっていいじゃん！』

まだ時間が残っているので急いで戻る

かれこれ走り回って15分ほど経っているので

少しだけ息が上がっているのを感じた

あー、しんどっ！

暑さを我慢できずパタパタと自分の手で顔を仰いだ

3年生の方から何か話し声が聞こえたのでつい振り向いてしまった

…なんでこんなタイミングなんだろう

汗で前髪が濡れてるし最悪だ

ネットの向こう側で先輩の目が見開いた

「A！！」

『え…？』

名前を呼ばれた瞬間、衝撃と共に私は床へ倒れ込んだ

『…いったぁ』

「大丈夫！？」

相手チームの子がパスを受け取り

方向転換した先に私がいた為ブレーキが効かずそのままぶつかったらしい

いや、これは完全に私が悪い

『ほんとごめん、大丈夫？』

＂私こそごめんなさい…！＂

『これは完全に私が悪いから！怪我ない？』

コクンと小さく頷いたのを見て安堵する

何もなくて良かった…

「Aは？大丈夫なの？」

『私はまったく！』

「良かったぁ」

少しだけ膝が擦りむいていた

もうすぐ授業が終わることもあり先に保健室に行くように促された

あぁ…絶対見られた…

よりによってこんなとこ見られるなんて

悲しすぎる

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