自称最強と言います ページ30
一般人も改造人間も、狗巻先輩のおかげで避けられてる。
今は目の前の相手に集中できる、集中しろ、私。
｢水靄…｢脱兎｣おい！！！｣
私が水靄雲で壁を作り、男と距離を取ろうとした瞬間出てきた伏黒君の
ダメだ。私と伏黒君、相性最悪だ。
すると一瞬だけ、あいつの。宿儺の気配がした。
まさか、悠仁と変わってるの？
そんな事どうでもいい、今はこいつ、集中。
｢伏黒…っ！！！｣
伏黒君、前。と男が呪具を突っ込んできたのを彼に伝える前に男に呪具で腹を貫かれる。
いやアレ、とんがってなかったッスよね…。
｢A！！｣
すぐさま伏黒君の脇に抱えられる。
彼だって私を運んで走れるほど、軽傷な訳じゃない。
ああもう、領域くらい展開しとけばよかった。
ダメじゃん私、何言ってんの。
゛辛くなっても動け゛って言われたんじゃん。
｢全く、あんな縛り付けといちゃってさ。｣
｢おいお前は動くな！！｣
｢私だって、できるなら動きたくないよ。｣
ふらつく身体を抑え、呪力を最大限引き出す。
｢領域、展開。氷炎自在幻想夢。｣
伏黒君の手を取り、領域を展開する。
｢ははっ、俺と同じだ。不細工もいい所。｣
｢馬鹿にしないでよ、でも今はこれでいい。｣
おかしくなりそう。凍えそうな程詰めたくて、焼けるほど熱い。
想像するだけで、男の身体にはたくさんの炎が彼を包み、そして氷が彼に刺さる。
｢名前の通りだな。｣
ほんと、その通り。自在になんでも出来る、だってここは私の領域だから。
もう限界だと言わんばかりに口の端から出た血を拭う。
｢氷花・煉獄｣
次の瞬間現れた氷の華は、男の身動きを不可能にし、そして凄まじい炎が彼を焼き包んだ。
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作者名：夜行性 | 作成日時：2021年1月4日 19時
