努力が報われました ページ28
「虎杖さん!!」
「分かってるよー!」
ふと目の前を見ると、領域の主の術式…式神が私たちの方に向かって来ていた。
ていうか私も悠仁も虎杖だって何回言えばいいんだろう。ん、あれ?悠仁は虎杖くんなの?私は虎杖さんなの?
ま、いっか。
ふう、と深呼吸をして呪力を一点に集める。
「絶対零度。」
向かってきていた式神は、一瞬で凍り少し力を込めれば破壊された。
何度も失敗した、熱力学的に考えられている温度の最低、およそ−237.15℃を引き出すのは簡単なものじゃなかった。
けど今、特級にこの技が通じたことは私の努力は無駄じゃなかったと教えてくれる一番の判断材料だ。
「ナナミン!ありがとう!」
「二人は。」
「猪野さんはリタイヤ、虎杖は別行動です。」
後ろにいた呪霊を、ナナミンが祓う。
ナナミンを見れば、左目は潰れていてところどころ血が出ていた。
「ナナミン、大丈夫?」
「ええ。それより伏黒君、君は私たちが守ります。領域に集中して下さい。」
近づく呪霊の式神に、氷剣で対抗する。
せっかく鍛えた炎の方も、この領域では相性が悪い。
本当に
もうほんとなんでこの領域海なの!!草とかにしてよ雑草!!
「もうこれ終わり見えないんだけど!!いつまで続く感じ!!?」
「…っ!七海、さん!あのタコは今俺と領域の押し合いをしてると思っています。でも俺の狙いは違う、この領域結界にわずかでも穴を開ける!!」
よかった先に作戦聞いといて。
これ、キツい状態で聞いてたら情報処理が追いつかなかったんだろうな。
「五条先生じゃないんだ。一日にそう何回も領域展開なんて出来ないハズ。全員で領域の外に出れば勝てます。」
「いつでも行けます!4人同時に飛び込んで下さい!」
「君だけ残るなんてことはなしですよ?」
「命は掛けても、捨てる気はありません。」
何だこのアニメで言う名場面に残りそうなシーンは。
私は今こんな状況にいるのか。すごいな。
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作者名:夜行性 | 作成日時:2021年1月4日 19時