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169話 ページ28

『……母さん、父さん
来るのが遅くなってごめんね』



花束を地面に寝かせ、手を合わせる。
荒牙も黙って手を合わせて雨の音だけが聞こえる。

……一人じゃ、来れなかったなあ。








ずっと荒牙の表情がこびりついて離れなかった。

だから久しぶりに会ったとき
目があって体が硬直した。


私が関わったらまた荒牙が、傷ついちゃうと思ったから

どうすればいいか、わからなかったんだよ。










でも荒牙が手を引いてくれて

守ってくれたから二人で来れたよ。



荒牙の方をじっと見ていると視線に気づいたのか
どうしたと首を傾げながら荒牙は心配そうに眉をひそめた。







大丈夫、大丈夫だよ荒牙


私、もう泣いたりしないから




だからどうか、荒牙だけは 遠くへ、いかないで。










_______________
____________
________



日がすっかり落ちて、雨もいつの間にかやんでいた。



乾は何もなかったことに安堵したのか
「また連絡する」と言い欠伸をしていた。


うん、とだけ返事をして乾とは別れ、帰路へついた。





荒牙はちょっとまだ緊張感が抜けていないけど
定位置である私の左側を歩いていた。




今日は荒牙は実家に帰るそうで、
私を家に送ったあと 愛機に乗って帰っていった。



家に入ってベッドに倒れ込む。
一人になってやっと ああ、私は緊張してたんだなって
わかるくらい力が抜けた。



ベッドの心地よさにそのまま寝てしまおうか、と
考えているとメールの受信音が鳴った。





『……?』




○万次郎ネーサン、オレに言うことねぇ?
○万次郎ずっと連絡待ってんだけど





『言う事……あ。』





======================

《ドラケン
「長話もなんだからとりあえず切るわー
あ、あとマイキーもへそ曲げてたから」》


======================




やばい。

これはヒジョーにやばい。

自分の事ばっか考えてたらすっかり抜けていた……





……というかなんで不貞腐れてんの?

荒牙が大寿の携帯に電話したときも普通だったのでは?



と、とりあえず……


Aどうしたの?
万次郎からメールなんて珍しいね






送信を押して数秒後、
言わずもがな万次郎からの着信があった。






『もしもし』






《 万次郎「ネーサン、明日迎え行くから出かけよ」》






『………へ?』

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琉生(プロフ) - 月奏星さん» コメントありがとうございます!設定確認してきました、改善できましたでしょうか… (6月21日 22時) (レス) id: 482cbf92f8 (このIDを非表示/違反報告)
月奏星(プロフ) - あの、1番最初から見たいんですけど見れなくて、 (6月21日 17時) (レス) id: a13783a9b2 (このIDを非表示/違反報告)
琉生(プロフ) - 未雪姫さん» コメントありがとうございます!今自分で考えては泣いて考えまくってるのでどうか後ゆっくりお待ちください…! (6月18日 21時) (レス) id: 482cbf92f8 (このIDを非表示/違反報告)
未雪姫 - 過去が重すぎて泣いたんですが‥‥しっかりハピエンにしてください! (6月11日 19時) (レス) @page28 id: 2caf6a868c (このIDを非表示/違反報告)
琉生(プロフ) - エマさん» コメントありがとうございます!ご指摘ありがとうございます!訂正いたします.ˬ.)) (2023年1月29日 11時) (レス) id: 482cbf92f8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:琉生 | 作成日時:2022年7月18日 22時

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