Real Hostage-3年A組- Ⅲ (ページ26)

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case7-7 ページ26

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柊「…橘、お前もだ」

さくらに約束を思い出させた先生は
こっちに目を向けてそう答えた。

…私も____？

柊「橘、来い」

なんで私…？

そう思ってると、先生はさくらから離れて
準備室の扉を開けた。

そして、私の名前を呼ぶと、中に入って行く。

さくら「…」

それを追いかけて歩く途中、

さくらと目があったけど
いつもみたいに少し笑って美術室から出て行く。

…さくら、一人で黙ってること、ない？

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A「何ですか」

そんなさくらが出て行くのを見届けて
準備室へ入って扉を閉めると

先生にそう聞く。

柊「まだ具合悪くか」

A「…少し」

朝もらった薬、飲んだんですけどね…
この環境がストレスで長引いてるのかも。

なんて、言えるはずもなく

柊「座れ」

ただ、先生の言われた通り
昨日と同じ、先生の隣の椅子に座る。

柊「30人でも駄目なんだな橘は」

A「…え？」

柊「クラス、人多くて具合悪いんだろ」

…なんだ、分かってたんだ。

そんな先生の言葉に
開いた口が塞がらないってこう言うことか。

そう思う。

柊「嫌ならここに来ていい。

だから橘、最後まで見届けんだ」

…そう、昨日とは違って
ちゃんと顔を見て言われる。

A「…先生」

柊「なんだ」

A「本当に死んじゃうの、」

こんないい先生、私は知らない。

…一人を除いて。

柊「…あぁ」

A「……」

柊「今か、数日後か、いつかは分からない」

…それは、

柊「橘だって、いつかその時が来る」

A「そう言うことじゃ、」

柊「橘、

悩んでもいい

迷ったら止まればいい。

辞めればいい。

生きてれば変えられる」

A「……」

なんで、そんなこと言うの。

聞きたいのはそんなことじゃない。

なのに、

また頭に乗った手に

少し、泣きそうになった。

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