Real Hostage-3年A組- Ⅲ (ページ17)

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そう、謝った坪井先生に、
涼音は凄く後悔してるみたいだった。

あの動画をどうしたらいいのか、

泣きながら叫んだ。

でも、

柊「この動画はネットに流れてない」

先生がそう言った。

どうやら、
美咲ちゃんが携帯を持っていたらしい。

朝、先生の荷物持ちを手伝った時にでも取ったか。

そしてそれを、先生は初めから分かっていた。
動画を撮ったのも全て。

涼音「良かったっ…」

それに安堵する涼音。

でもそれを、先生が許すはずもなく

先生は涼音を蹴った。

柊「何が良かったんだ

おい、何が良かったんだ」

そう言いながら、

先生は涼音を無理やり立たせ
また肩を押して突き飛ばし、

柊「お前がこの動画をネットに流そうとしたことに変わりはない。

違うか？」

涼音「でも、」

柊「でもじゃないんだよ」

先生はドアの前まで涼音を突き飛ばすと
胸ぐらを掴んで説教を始めた。

間違った動画で坪井先生がどんな目に合うか、

本人が、家族が、友人が
傷つけられたかもしれない。

それを考えたのか、と。

愛華「もういいじゃん！しょうがないでしょ、
結果やってなかったんだから許してあげなよ！」

中尾「そうだよ、涼音だって反省して、」

そう怒鳴る先生に
涼音を庇うように声を上げる人も居るけど

先生はドンドンヒートアップして
中尾の肩を強く押したり

また怒鳴ったり

…駄目だ、

柊「お前達はもう
感情に任せて過ちを犯せてる歳じゃないんだよ

それが許させる歳じゃないんだよ！！

考えて！
考えて考えて！！

答えを出すんだよ！

だからもっと！

自分の言葉に！
自分の行動に！

責任を持てよ、」

…分かった。

もう、それでいい。

坪井先生が犯人じゃないなら、他にいる。

涼音を怒鳴ったって
犯人が見つかる訳じゃない。

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