『傷付け合って生きようか』~season III~

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夜が明けて


まだ少し煙たい無名街を早足で歩く。





痛ましい声がする中、


"無くしてはいけないもの"


それを探しに。









A「…」









辿り着いた部屋は、コンクリートで出来てたからか
何とか無事だった様。


けど、

部屋の中はさすがにダメだったみたい。









A(…ない)









ガラガラと
焼けた部屋の物を掻き分けても


目的のものが出てくるわけじゃなく


ただ、自分の手が薄汚れていくだけ。









A(どこだよっ)








あれだけはどうしても無くせない。


無くせなかった。


無くしたくなかった。







お願いだから…



見つかって_______






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A「…もしもし」









部屋から拓けたとこに出た時


スマホの電話がなった。




相手は…コブラ。








コブラ『ッ、お前っ、大丈夫なのか』




A「…うん」







コブラの声の後ろで

ヤマト達の声も聞こえる。



それでも私に聞こえるのは

家族の死に嘆き悲しむ街の人達の声とその人々。






どうして、こんな事になったの…








コブラ『A』




A「…なに」




コブラ『山王に…ダウトの連中が来た』




A「…は？」







訳のわからないこの現場に

訳の分からないコブラの言葉。



ダウトは…
湾岸地区にいるスカウト集団、何でそんな奴らが…







コブラ『山王は今、めちゃくちゃだ』




A「…」




コブラ『今はそれだけだ。またなんか分かったら連絡する』




A「…うん」




コブラ『A、本当に大丈夫なんだよな』




A「…うん。大丈夫」




コブラ『そうか。じゃあ、またな』




A「ん」









コブラもよく分かってないのか、、。


少しだけ、
コブラの声が聞けて安心した。




だけど、




やっぱり目に映る街の悲惨さに

あの爆発を思い出す。









___『キャーっ』




___『おかーさーん！！』




___『A！』









やっぱり、


SWORDで何かが起きてる。




多分、


鬼邪高でも、Roscalsでも、達磨でも









何か起きてるはず___




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