『傷付け合って生きようか』~season III~

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雅貴「もーなんだよお前ら二人して！お兄ちゃん大変だったんだからな！」








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コブラ達のとこ行こうかな、


そう思った時
右前にいた雅貴が声を上げた。






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広斗「…怪我してんじゃん」



A「…別に」









それを横目に

左前から歩いてくる広斗に目を送る。




大丈夫。これくらい。



そう言いたいけど

出てくる言葉は素っ気ない。




いつの間にか

さっきの奴らも、
雅貴が助けてきた女の人達も居なくなってて









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広斗「…痛くねぇ？」









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そっと怪我した頬に触れる手。


やめてよ。本当に。









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雅貴「…ほら、助け行くんだろ」









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そう思ったら

雅貴の言葉に救われた。






何でか嫌で


忘れようとしてた。

でも出来なかった。




どうして、、

この人を見ると辛くなるんだろう。



どうして、、

余計な事ばかり考えて不安になるんだろう。









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広斗 「…もう大丈夫」









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ほら、


ララを助けに来て
その手を握って立ち上がられた広斗。




それを見るだけで

こんなにも嫌になる。




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雅貴 「A？…おいA！」









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嫌で

見たくなくて



その場から逃げた。







雅貴の声がしても



振り向きたくない。

振り向けない。









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どうして貴方を見るたび


私は不安になるんだろう。






心配する事なんて、、


よく考えればないじゃん。






ただ助けただけ。

それだけじゃん。



何もないじゃん







なのに不安になるのは、、







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