『傷付け合って生きようか』~season III~

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タケシ「…おい、雨宮」









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どのくらいだっただろう。


数十分、数分、、


分からないけど

広斗の腕の中で聞こえた声で、広斗がゆっくり離れた。





なにも言わない。




けど、濡れた顔に触れた手は優しくて

ゆっくりその手が頬をさする。




それにまた
目の前がぼやけてきて

頬に落ちた涙が、広斗の指を伝う。









A「…」









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目を見ればほら、

フッていつもみたいに笑う。






その笑顔に胸が苦しくのは、、。









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広斗「お前に聞きたいことがある」









その後

あのまままた広斗に手を引かれて
スモーキーの所に戻った。



広斗がスモーキーの寝るベットの横に座ったのを見て、私もスモーキーの横に座った。



広斗は、
スモーキーの顔の前にスマホの写真画面を見せて、







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広斗「この男。知らないか…」









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そう、質問した。

その広斗のスマホに映る写真には、



雅貴と広斗、私と…








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広斗「…兄貴なんだ」








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…尊にぃ。



広斗の誕生日に撮った写真。

昔、雨宮家が撮ってた写真を真似して撮ったやつ。



夕飯がのるテーブルの前に、雅貴と尊にぃ。

その後ろ、
テーブルとソファの間に、広斗と私。





懐かしい…









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その写真を見たスモーキーは、






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広斗「なんか知ってんのか」









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一瞬、何かを考えて起き上がろうとする。

それをタケシがすかさず助ける。







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スモーキー 「お前に頼みがある」




広斗「…」




スモーキー「ララを、妹を助けてくれ…」









スモーキーの頼み


でも広斗は気まずそうに目をそらす。


だって、
広斗はRUDEを助ける義理なんかない









それでも、、









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スモーキー「たった一人の兄妹なんだ」









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それ言ったら、


広斗は何も言えない。









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