ハインは可愛い? ページ5
ハインに止められないのをいいことにゲールマキナはハインについて話だした。
「まぁ、いつもは辛辣で機械のように冷たい男だから可愛いさが分からないのも仕方ない。しかし、どんな人、どんな所にも可愛いは隠れているものなのだよ!例えば……っ!!」
そう言って大降りなジェスチャーでゲールマキナが腕を振り上げると持っていた紅茶をこぼして頭から被ってしまった。
「何してるんですか」
「あちゃーすまない。自分がカップを持っているのを忘れていたのだよ」
ハインがすぐに立ち上がり持っていた布巾で片付け始める。幸い、カップは持ったままで割れておらず紅茶はゲールマキナと机と床にしかかかっていなかった。
ゲールマキナはビショビショなのであまり動く訳にもいかず申し訳なさそうにじっとしていたが、ふと何か閃いてニヤッっと悪そうに笑った。
「あー、服もビシャビシャだ。すまないがハインくん、ここも拭いてくれないかね?」
そう言ってゲールマキナは自分の胸を強調するように指さした。
白衣の下の白いシャツは濡れてベージュ色の下着が透け、ピッタリと張り付いて形のいい胸のラインがはっきりとでている。
「………そこは自分でふいてください」
ハインは一瞬言葉につまったが何時もの不機嫌な表情のままゲールマキナにタオルを押し付けた。
リカナもゲールマキナの胸に目がいってしまい少し顔を赤くした。誤魔化すようにハインを見ると耳が真っ赤なのに気付き、ハインはどんなこともそつなくこなすので女性に慣れていると思っていたリカナは意外に思った。
それからハインは着替えを持ってきますと言ってさっさと部屋から出ていった。
それをニコニコと見送ったゲールマキナはハインがいなくなったところで二人に話しかけた。
「今のを見たかね?恥ずかしがっていただろう?」
「ハインさん、耳が真っ赤でしたね……」
「そうなのだよ!普段は感情を隠してクールに振るまってはいるが彼は耳に出やすいのだよ!それに、女性に慣れていない初心なところがある。どうかね、可愛いらしいであろう?」
ゲールマキナはどうだ!ギャップ萌えと言うやつだ、可愛いだろう?と言うように誇らしげに胸を反らせた。
「確かに、おもしろい所もあるんだね〜。ま、リカナの方が可愛いけどね」
「確かにリカナくんは可愛い、しかしハインにも可愛い所が沢山あるのだよ!」
そう言ってゲールマキナとユリアはうちのこが一番可愛い!自慢を始めるのだった。
1人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
植木葉(プロフ) - フローズンヨーグルトさん» ありがとうございます!これからもちょくちょく書いていくつもりなので応援お願いします! (2021年2月7日 19時) (レス) id: b661ad5ecd (このIDを非表示/違反報告)
フローズンヨーグルト(プロフ) - こう言うのめっちゃ好きです! (2021年2月7日 17時) (レス) id: 4dab82179c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:植木葉 | 作成日時:2021年2月7日 10時