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shanks side
船内を探してもAはいない
船の地下へ行き数個ある牢屋の中を見渡すと、彼女はいた
「Aッ！」
座り込む人影
長い鎖に吊るされた細い腕
左足にはマムートに彫られたunsightlyの文字が刻まれ、血が滲んでいた
A「せんちょ、さ」
「大丈夫だ。すぐ外す」
少し落ち着いたかのように俺の腕へともたれた
マムートの狙いは俺
俺自身への復讐にAを使った
どうしようもない怒りが湧いてくる
それと同時にAに対して申し訳なかった
綺麗な肌に刻まれた漆黒の文字
"unsightly"
彼女のどこが醜いのだろうか
「A、すまない」
A「だいじょうぶ、です」
疲れ弱り果てた彼女の姿が俺の中のナニかを掻き乱す
抑えようとした彼女への欲が、こんな状況下でも湧き上がってしまった
好きだった
会って話して笑って
Aとの時間が何よりも好きだった
いつからかその感情が変わり、Aを愛おしく思っていた
ベック…2人を邪魔しないという約束
守れそうにもない
許してくれ
ホンゴウ
今だけ、これが最後
「…好きだ」
口づければ苦しそうな声を出す
それがまた俺を弄ぶ
A「んぁ、せんちょ」
涙目で俺を見る
整わない息が服にかかる
身体が熱くなった
全てが俺自身を止めさせない
A「….っ、待って、やめ、」
太腿をなぞり上へと上げていけば強く目を閉じて怯えた
なぁ、A
俺はずるいか？
ホンゴウはマムートがお前にした仕打ちに対しての怒りを晴らすため闘っているというのに、俺は人の女を地下牢で抱こうとしている
なぁ、ホンゴウ
お前はどうだ？
気づいてたよな？
俺がAにつけた"印"に
諦めがつくと思ったら、お前は捕りに来た
まるで俺のモノだ、とでも言うように
どうして、Aはホンゴウしか見てないんだ？
なぜホンゴウはAを離そうとしない？
俺が入る隙は無いと言われているみたいだった
A「やめて、ください、」
ハッと我にかえる
俺は今、何をしようと、、。
彼女は怯え、震えている
「…すまない、」
お前には、あいつがいるからな
どれだけ卑怯なまねをしてもAを傷つけるだけで、心は向かない
(俺は最低だ)
好きな女を傷つけることしかできないのか
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作者名：ポテト | 作成日時：2022年9月18日 19時
