医者と私２ (ページ14)

今日:18 hit、昨日:1 hit、合計:14,972 hit

63 hongo ページ14

hongo side

何人いんだよ、
疲れて息が上がる

「ﾁｯ、キリがねぇ」

Aの手を掴むと走り出し物陰に隠れる
刺されたのか、擦れたのか、手足から血が多少出てしまった

(こいつ1人守るのも精一杯だってのに、)

あの人数で背後も気にしながら戦う余裕などない

A「…ほんと、ごめん」

「だいたいお前が悪いんだろッ」

言ってしまった後後悔した

この状況の把握で一杯一杯だった

自分が悪いんだ
Aをちゃんとみてなかったから
守れなかったから

なのに、Aが悪いんだ、と思ってもないことを口にした

「…違くて、その、」

A「ごめんね。私何もできないから、」

"弱くてごめんなさい"

目を合わせない

俺の傷口を手当てしながら呟いた

小さく震えているような声

あぁ、俺はまたこいつを泣かせた

??「おやおや〜？こんなところに逃げた娘がいるなぁ」

A「きゃっ」

「Aッ！」

デカい手により捕まったA

俺の体の3倍くらいある男

この倉庫街のボスか

「てめぇ、」

懸賞金3億
人売りマムート

こいつがボスとはな
結構厄介だ

マ「おい部下ども、男をさっさと始末するんだ」

「ｸｿｯ、」

マ「赤髪には昔世話になったからなぁ」

"今度はやり返してやるよ"

今は義足の左足を一撫でするとAを連れ奥の部屋へ消えていった

「A、」

何をするかもわからない
金のためなら手段を選ばない

数年前お頭にやられ改心したと思った
だが、違った

俺達に、…お頭に苦痛を味合わせるつもりだ

あいつを使って

俺はあいつを助けることもできないのか

結局、泣かせて終わりか？

惨めだ

情けない

あいつが弱くたっていい
俺があいつを守れば
Aの笑顔を守れさえすればいいんだ

なのに、俺は、

どうしていつも守れないんだ

シャ「帰りが遅いと思ったら、まさかこんな所にいるとはな」

「お頭…」