検索窓
今日:31 hit、昨日:37 hit、合計:289,829 hit

9 ページ10

ーエピソード9 ドSー



シーンと静まる教室
さっきの騒がしさが嘘みたい


みんな移動し始めたのに目の前の彼はまだ
ヘッドホンをつけている



『ちょっと、移動…!』




私はそう呟くと月島くんはジロっとこっちを見る
やっぱりこの目怖い!なんて思いながらも





『ねえ聞こえてんの?!』





ヘッドホンを外そうと手を掛けようとする






すると片手で手をパシッと捕まれ月島くんは
ヘッドホンを外すと冷たい目線が私を貫く






『痛っ…ちょっとやめ…て』






さっきまで私が立っており目線は私の方が
上だったのに、月島くんが立ち上がると
かなりの身長で見下ろされると更に迫力が凄くなる



ジリジリと無表情のまま近づいてくる
そのまま私も後ずさりし、後ろの壁に足が
コツっと当たる


逃げ場がない…!

そう思いながらも月島くんをじっと睨む



『離して、後移動そして名前

…っきゃ、!』



ギュッと片手を掴んでいたが急に両手首を上に
持ち上げ頭の上でまた押さえつける

両手を月島くんに掴まれ抵抗出来なくなる

そして何より力が強く、冷たい
こちらが力を入れてもピクリとも動かない体に
急に恐ろしくなる



『やめ…て…』



段々と視界が涙で歪んでいくような気がした
すると月島くんの顔が首筋の方へ近づいてくる




ハァッという暑い吐息が首にかかり
ピクっと体が反応してしまう



『や…っ』



とカラダを捩らせ抵抗を続けるがやっぱり動かない
目の前には月島くんの半分に閉じられた目…
かっこいいとは思ったけどよく見ると整った
綺麗な顔立ち。そして爽やかな匂いが鼻をかすめる
その色っぽさにドキッとしてしまう



「A……」



と耳元で名前を呟かれ目を見開く
と顔を目の前に持ってきてそして近づいてくる
咄嗟のことに目をギュッと瞑ると



「プッッ!!!」





『え…』




笑い声が聞こえ、腕が解放される
ゆっくりと目を開けると月島くんが
肩を震わせ笑っている





月島「……襲われると思った?」


とニヤっと笑うと背を向け
入学式遅れるよと言い残し去ってしまった






わたしはフラフラと腰を抜かし
その場に座り込んでしまう




『〜〜……///なにあれ…』




両手で顔を覆い先程の事を思い出しながら
恥ずかしさに顔を真っ赤にさせる



おぼつかない足で体育館へと移動し
ほぼ放心状態で入学式に出ていた

10→←8



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (49 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
243人がお気に入り
設定タグ:ハイキュー , HQ , 青春
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:りりらら x他3人 | 作成日時:2020年6月11日 15時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。