24ー赤井sideー ページ24
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『嫌だぁー!私のこなんくんを奪わないでぇ!!!』
「お前のになった記憶ねえんだけど?!」
あれから1時間、坊やを離そうとするとAは幼児のように離さない。しかもガッチリと腕でホールドされているので離すに離せない状況にあった。
「では、コナンくんと一緒にここに泊まりませんか?」
「えっっ、お、沖矢さん?!」
「大丈夫、蘭さんに電話はちゃんとしますよ。どうしますか、Aさん?」
『お泊まり〜?する〜〜〜!!』
そう言って抱き締めていた坊やをさらに締め付け、「ぐえっ」と苦しそうに唸った。
……さすがに抱き締めすぎじゃないか??坊やが可哀想に見えてきた。←貴方がやったんでしょ
とりあえず、泊まることが決まったから連絡する。勿論、沖矢昴の声で。しっかりと許可も貰い、明日の夕方には返すと伝えた。
「コナンくん、蘭さんから許可下りましたよ」
「あ、うん、ありがと……それより…」
電話を終え、坊やの元に戻ると…Aが坊やを抱えて眠ってしまっていた。騒いで疲れてしまったのだろう、酔いもあって寝てしまっていた。
すやすやと、規則正しい呼吸が聞こえる。幼い子供のような寝顔。出会った時、本当に高校生かと思うくらい容姿も性格も大人びていた。ストーカーの件では、誰にも相談せずに一人で抱え込んでいた。一般人より心が大人になっている、そういう環境で育てられたと思える。
しかし話していくうちに、幼い笑顔や思春期のような青さがまだ残っており、やはりまだ子供だと確信する。
「お、沖矢さん…どうする?これ……」
「移動するしかないだろう。坊やは今のうちに出ろ」
「あ、うん……(いきなり赤井さんに戻るの辞めて欲しい…沖矢さんの声で喋ってると違和感しかねぇ…)」
坊やが彼女の拘束(?)から逃れ、行き場の失ったAの腕は坊やを探す。そこに俺が滑り込む。腕は俺の首に周り、そのまま横抱きをしてベッドに運ぼうとする。
…軽いな、軽すぎる。ちゃんと食べてるのか?
『ん〜……だれ…』
「沖矢ですよ、Aさん。ここで寝ては風邪を引いてしまいますよ?」
『あ〜……沖矢さん、でしたか……………通りで、いい匂い……する、んです…ね』
彼女は俺の肩口で服の匂いを嗅いだ。手が首のタートルネックに当たってるのが気になるが…ここで降ろしたら坊やの時みたいな事になりかねない。
やれやれ…手の掛かる少女だな…。
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ハツミ(プロフ) - みみさん» ありがとうございます!! (2021年5月27日 10時) (レス) id: 0fe5fcc008 (このIDを非表示/違反報告)
みみ(プロフ) - わー!合格おめでとうございます! (2021年4月17日 10時) (レス) id: a5001f70e4 (このIDを非表示/違反報告)
ハツミ(プロフ) - 白豹さん» ありがとうございますww少しでも笑って頂けて嬉しいです!楽しく読めるような小説を届けられるよう更新頑張りたいと思います! (2020年5月2日 12時) (レス) id: 31d43041c5 (このIDを非表示/違反報告)
白豹 - カラカラ聞こえるねぇがツボ過ぎてます() 更新頑張ってください! (2020年5月1日 14時) (レス) id: ff9c95b7e7 (このIDを非表示/違反報告)
うたプリ大好き?(プロフ) - 続き楽しみにしています! (2020年4月30日 23時) (レス) id: 48370e286a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ハツミ | 作成日時:2019年5月28日 1時