お約束愛されじゃないんですか！？【2j3j】 (ページ9)

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win-win ページ9

「着きましたよ！ここが貴方が住む寮です！」

ででーんと自慢げに紹介された建物は、それはもう大層ボロッボロだった。

寮というより魔女の家と言った方がいい。

…一発殴っとくか？

「怖い怖い怖い！やめてください！目が怖いです！」

「私も怖いですー」

「これはあくまで一時的なものでして！
　現在女学院から数名の職員と、新しい寮を建設予定ですので！」

さも、命だけは勘弁を〜と言わんばかりの頭の下がりようにそんなに恐ろしかったかと我に返る。

…まぁ、美人って迫力が凄いからね。

「分かりました。…たくさん準備してくれてありがとうございます」

「！いえ、元はと言えば私の管理不足ですし…」

そういえばそうだった。

レオスが魔法生物の管理をしっかりしなかったせいで、暴走して、そして私に飛び火が来たのだった。

…でもまぁ、レオスがいなかったら私は一生後悔しながら生きていただろうし、win-winって感じ？

部屋の中に着替えやら、必要なものは揃ってあるらしく、私はもう眠ることにした。

幸い、家の中はそこまで汚くもなく、というか多分、掃除されたんだろうな。

家具も綺麗で驚いた。

「つ”か”れ”た”〜〜！！！！」

最後の根気を振り絞り、ばふっとベッドにダイブする。

転生するならもっと、領域店開とか、卍会とか、そういう世界線が良かったなぁ。楽しそうだし。

まぁでも、乙女ゲーからお約束とか。愛されとか。

ヒロイン補正なんかもあって、結構容易いんだろうな〜。

そんなことを思っていたら、いつの間にか眠りについていた。