お約束愛されじゃないんですか！？【2j3j】 (ページ22)

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ブラック企業ページ22

“ｷｰﾝｺｰﾝｶｰﾝｺｰﾝ”

「＿＿よし、今日はここまでにしよう」

「ん〜っ、はぁ…疲れたぁ……」

「あはは、ごめんねAちゃん。忙しいところ」

「んーん？そんなことない！
　というか、結構わがまま言っちゃいましたよね？」

チラリと春崎先輩を覗き込むように見る。

春崎先輩は変わらず爽やかな笑みを浮かべて優しい言葉を投げかける。

良い先輩だ〜、そりゃあ生徒会長にもなるよねぇ…。

と、そこへちょうど、生徒会室にある電話が鳴り響いた。

途端に、春崎先輩が発狂する。

「…えっ？」

あまりにも惨いその姿に思わず声が出る。

爽やかイケメン………え？

「たぶん取引先から電話。生徒会長って、ブラックなんだよね」

「えぇ…？そんな……、」

春崎先輩を淡々と見つめる副会長の成瀬先輩に苦笑いをする。

春崎先輩、もはや社畜では？
てか取引先って何？？？？？？

高校生がするような表情じゃない。まるで残業帰り終電を逃し妻にも電話が繋がらず、渋々歩いて帰ってきたと思ったら妻と娘に冷たくされるサラリーマンじゃん。

そして呆れたように会長の代わりに電話に出る1年生の奏斗くん。

生徒会って、大変だ。

「胃が痛ぇ…。いやでも、知らない。知らないです。
　七瀬さん、教室まで送りますよ」

「あっ、次は音楽なんですけど…」

「じゃあ僕と一緒に行こう。僕も次音楽なんだ」