[wrwrd] 私と君の話 [短編集]

[tn]初恋にさようなら [現] ページ2

貴方side

『トントンもうやで！準備出来たん？』

tn『ああぁぁぁ！！もうかもうかぁ！準備は出来とるけど心の準備がぁ！！Aどうしよ！？』

このめっちゃ叫んでんのは私の幼馴染のトントン。

『うっるさいわ！ほら、準備出来てるんやったら里奈さんとこ見に行ってきたら？』

里奈さんというのはトントンの彼女...ではなくもうお嫁さんだ。

そう、今日はトントンと里奈さんの結婚式。

私はめでたいと思う反面、悲しい気持ちで複雑だ。

tn『おぉ、そうやな。それじゃ行ってくるわ。』

そう言って扉を開けて部屋を出るトントン。

『...トントンが結婚か〜』

私はスマホを取り出してギャラリーからトントンと一緒に写っている写真を1枚1枚見返した。

...私はトントンが好きだった。

昔からずっと。

それでも告白しなかったのは、トントンには別に好きな人がいることを知ってたから。

叶わない告白をして、ただ関係が崩れただけなんて嫌だったから。

それに、里奈さんはいい人だ。優しいし美人だしトントンのことを頼めれる。

『あれ?何で涙なんか。付き合ったって知った日にもう泣かないって決めたのにな。』

そんなことを考えていたら、いつの間にか目から涙が流れていた。

『...それじゃ、これで最後にしよう。』

涙を拭って部屋を出る。

ーー

tn『A、今までありがとうな。』

微笑みながらそう言うトントン。

私はその言葉に対してニカッと笑ってこう言った。

『こちらこそありがとな！！あと、幸せになんかったらぶん殴るから！』

メンバーがトントンに1番がお前かーと言っていた。

その後にトントンがすぐさまやかましいわ！と言う。

この時の騒がしさは大好きだ。

syp『A先輩いいんですか？』

『ええんよ。もう吹っ切った。』

メンバーのショッピ君は私の想い人がトントンであることを知っている。

syp『そっすか。...なら僕と付き合いません？』

『ふふっ、そういう未来も悪くないかもな。』

それじゃさよなら私の初恋。

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