刀が四本 ページ5
まあそれから加州をなんとか説得して仕事に取り掛かる、これ今日中らしいから今のうちに終わらせたい。
そんな仕事も昼には終わり、刀剣が既に出来ていたらしい。
名は大和守安定、何なら加州清光と関係があるようでそれに疎いのは単に興味がないからである。
「酷いよ主!こんなに待たせるなんて」
「いやぁ仕事が立て続けでさ人生嫌んなっちゃう」
「真顔は怖いよ主」
見てくれは良いのに残念美人とはこの人によく合うのではと喉まで出かかったが、あの時の主の顔を思い出せばきっと男女仲で何かあったのだろうから何も言わない。
実際それが正解だ、美人だ美人だと期待されてのこのこやってきて趣味やら性格やら仕事やらと想像されて言えば引かれ残念がられる、これ以上の屈辱があってたまるかと思うがあるんだなぁと自分をせせら笑う。
笑ってないとやってられない。
「な、なんか凄い個性的な主だね」
「昔の刀なのに言葉使いが現代的」
「それ言うなら俺が出た時に言ってよ」
ともあれこれで二刀が我が本丸に来た訳で、早速歴史改変の奴らが来たそうだ。
でもそれは少数で二人で大丈夫だと思われるが、自分でないと妙に心配である。
意識もしない感情って結局誰の為なのか自分の為なのか突発的な感情なのかよく分からなくなる今日この頃。
まあそんな私の感情を汲み取ってくれたのか、大丈夫だと笑う彼ら。
初対面なのによくもまあ良好的になれるものだと思うが彼らは人間じゃなかったと、改めて実感した。
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作者名:楽凛 | 作成日時:2019年8月9日 1時