転生した先は孤児で神主に拾われた (ページ7)

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六話目『友達というもの』ページ7

前世は普通の暮らしであったが為、被害妄想は強くても明らかに避けられることはなかったし辛いといえば辛いだろう。
でも相手は幼稚園生、ダメージを受けることはあまりないが焦凍は大丈夫かと焦りながらこちらを伺ってくるのは大変可愛らしい。

「あ、遊ぶ？」

「うん」

こうやって気遣ってくれるのは嬉しいが、ふと馬鹿な私はようやく気づく。
私といるせいで焦凍が周りに悪意を向けられたりしないだろうか。
もしなってしまっては、私はどうしたら良いだろう。
いや、そうなる前に身を引いておこうか。
でも急に引けば嫌われたと傷つくだろうか、まだ心優しいこの子なら傷つきそうなもの。

「焦凍さ、他に友達いる？」

「…いるよ」

「ならさ、今度からその子達と遊んでいれば良いよ？私も他にいるから」

その言葉に目を見開いた、そんな事言われるなんて想定していなかったというように。
目を見開いたまま小刻みに震えて、目尻に涙が溜まっていく。

「い、嫌だ」

「え？あ、いや泣かれるとは…な、泣かないで」

「……僕、嘘ついた、皆優しく接してくれるけど友達ってどんななのかいまいちわかんなくて」

でも、はっきりと友達と言えるのは真白だと言う焦凍。
なんだか照れ臭いような、嬉しいような気分に包まれる。
困ったものだ、犯罪を犯した子を擁護する焦凍なんて汚名を背負って欲しくはない。
自分だって父がしたとは思ってはいない、だけども世間というものがあるから、本当に困った。