転生した先は孤児で神主に拾われた (ページ30)

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二十九話目『守り方』ページ30

自分が悪く言われるのは、自分だけではなく周りにも迷惑が降りかかるって分かったから。
自分を変えなくてはならない、また消えてしまう気がするから。
真剣にやれば相手は答えてくれるなんて考えちゃいない、ただただ理解して認めてくれるまでやり続けるのみ。

「人なんて殺してません！」

「…ふん、まあいい、後々に会えぬよう施しておく」

エンデヴァーの目を真っ直ぐ見据えて言い放つ、何を思ったのかエンデヴァーはそう言い捨て帰っていった。
玄朱さんも白狼も驚いた顔をこちらに向けていた。
自分で考え行動する、簡単そうで難しいものを今世になってやり遂げよう。
発言でさえ初めてなのだ、少々不安だが男も女も二言なし継続させねばなるまい。

「真白…」

「焦凍！？聞いてたの」

少し不安そうで、でも安心したような顔をした焦凍が木陰から出てきた。
エンデヴァーの後をつけて来たのだろう、私の元まで歩み寄る。

「僕、守るから」

「え？」

「僕、オールマイトみたいに強くなって皆と真白を守るから」

「…じゃあ、私は焦凍を守ろうかな」

私を守ってくれるなら、それ相応のお返しをするよ。
義理は果たしそう、私は焦凍のような大きな夢なんてないけど違う意味で守ることは出来るかどうか分からないが癒したり怪我を治すことならやれるだけやろう。