転生した先は神主に拾われヒーローを目指すそうです (ページ1)

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序章ページ1

中学二年生、緑谷出久は勉学に励みヒーローについてをノートに記す事に時間と余力を費やしていた。
考え事が常に多く、それが口に出てしまい独り言が多かった。
今日もまた考え喋りながら前も見えずに歩いていた、だからか気付かなかった。
少し有名な祭りのある神社に来ていた、ここは確か…

「守神ヒーロー八雲のいる場所！？」

緑谷出久〈１３〉

そして紛れも無い、ヒーローが大好きで憧れているヒーローオタク。
緑が鮮やかに生い茂る木々が神社を囲い、鳥居の奥で緑谷と同じくらいの巫女さんが掃除をしている。
長い黒髪が赤い紐で束にされ艶やかで綺麗、顔は後ろ向きで見えないが、先程の緑谷の叫んだ声により振り返る

「出久君？……やっぱり出久君ですね！休日で会うの初めてですね！」

神宮(かみみや)真白〈１３〉個性：神使

「か、神宮さっ…」

「真白、真白とお呼びください！ちゃんでもさんでもいいですよ」

そう言って黒く髪と同様に綺麗な目を細めて笑う彼女は緑谷と同級生であり、ヒーローを目指す者としてのライバルでもある。
そして知らない事は幾つかある、過去もそうだが

「み、巫女だったんだね…ま、真白ちゃん」

「ええまあ、出久君来年で受験ですよ！絵馬ならこちらにあるので是非来年に」

「う、うん」

宣伝かと域で話し出す真白、あれ？こんな子だったっけと首を傾げるのは仕方ない。
あれからあり得ない程に緑谷に親しく話しかけ続ける真白、友達として大好きなのだろう