恋塾～ Daiki . A ～ (ページ2)

今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:386 hit

No.2 ページ2

.

「…よし！」

あれからさらに10分、サボろうと心に決めてくるりと回れ右した時。

？「あれ、井上Aちゃん？」

………………………………………。

後ろ向いて一歩踏み出した体制のまま10秒。

.

？「あれ、おーい？Aちゃん、？」

バレたよねー…もう諦める感じだよねー…

「ハイAちゃんデス…………」

なんだか顔真っ青ってこういうことだろうなっていう顔してる気がする。うん。

.

？「あっはは！そんな死人みたいな顔しなくていいよー笑そんなに塾嫌かー？」

「えっ、そのあの」

"いやでいやで溜まりません！"

そう思ってるんだけど、

ん？ってキラッッキラの瞳と太陽の光が降り注いできそうな笑顔の…何とかサンに言えるわけがなく。

.

有「あ、ごめん！申し遅れました、」

有「今日からAちゃんのせんせーになります！"有岡大貴"です！！」

10歩くらい離れた塾の扉から、てくてく歩いて名刺を渡してきた"アリオカダイキ"さん

「あ、ありがとうございます、！」

えへへーって人差し指で鼻の下を擦る仕草が、一瞬５歳かなー、って位幼く見えたり。

有「よろしくね？」

って、手を差し出されて、サボろうって決心はあっけなく飛んでいった。

.

「よ、よろしくお願いします…、」

握った有岡さんの手は、幼い顔に比べてすっごく男らしかった。

.