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1人での行動に限界を感じた私は
あの子に相談することにした。
『ちょっと話したいことがあるんだけど、
今いいかな?
___________レイ。』
レイ 「ようやく気づいたか。
あほA」
『やっぱりレイは気づいてたんだね。
なら話は早い。
レイ、手伝って欲しい。 』
レイ 「最初からそのつもりだよ。
で、今どこまで知っている?」
『ここがただの孤児院ではないこと。
ここは農園で、私達は鬼の食料であること。
エマ達はいつかのタイミングで脱獄することと
その脱獄に間に合わない子がいること。
だいたいこれぐらいかな?』
レイ 「どうしてエマ達が脱獄することが分かったのか
は知らねぇけど、
そこまで分かってんなら充分だな。
単刀直入に聞く。A、どーしたい?」
『まず、私にレイの計画を教えて欲しい。
それと……。
今いる子供全員を助けたい。無理なのかな?』
レイ 「…っ!
家族全員を助けたい気持ちは分かる。
けどまあ無理だろうな。
脱獄は1度きりのチャンス。
生憎俺はあいつら二人とお前を助けることに
しか協力できない。
それでもいいんだな? 」
レイの言葉は少し棘があったけど
私よりもずっと頭のいい彼が言っている。
私の頭では家族みんなどころか
エマ達すらも守れない…。
図書室にあった本に書いてあった。
〈何かを変えることのできる人間がいるとすならば
その人はきっと…
大事なものを捨てることができる人間だ。〉
こんなの今の私が使うのは
ただの言い訳になるだろう。
自分が無力なことから逃げては行けない。
覚悟を決めるんだ。
レイはきっとそれが出来ている。
それだけあの二人が大切なんだ。
だから神様。どうか私を許してください。
何も出来ずにただ家族を見殺しにすることしか出来ないこの私を。
ごめんねみんな。
私は自分が大切で弱い卑怯者なんだ______。
『うん。レイの計画に合わせる。』
今の私の一言で、家族の死は決定した。
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名無し54568号(プロフ) - ミールさん» ご報告ありがとうございます!訂正させて戴きます! (2020年6月2日 7時) (レス) id: 93b22c55cb (このIDを非表示/違反報告)
ミール - すみません誤字を見つけたんですけど44話の最後エマの言葉の「がある」が「がる」になっています (2020年5月26日 12時) (レス) id: 089869e3af (このIDを非表示/違反報告)
名無し54568号(プロフ) - レノアさん» ありがとうございます!!これからも面白いと思っていただけるよう頑張ります! (2020年4月22日 20時) (レス) id: 93b22c55cb (このIDを非表示/違反報告)
レノア - とっても面白かったです。更新頑張ってください! (2020年4月22日 18時) (レス) id: 1f0f3af9c2 (このIDを非表示/違反報告)
名無し54568号(プロフ) - くずをさん» 読んでいただきありがとうございます!!面白いと言ってもらえてとても嬉しいです!これからも頑張りますのでぜひ! (2020年4月20日 8時) (レス) id: 93b22c55cb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:名無し54568号 | 作成日時:2020年4月15日 22時