ふたりの世界。 (ページ7)

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そうなんやあ、と相槌をうつヤスのことをチンパンジーみたいやなぁと思いつつスマホをいじっていると、

「なあ、錦戸くんやったっけ？丸ちゃんと付き合ってんの？」

大倉がとんでもないことを言うから思わずむせた。

「せやでー、俺と亮ちゃんは運命の赤い糸で結ばれてるからな～」

「アホなこと言わんといてくださいよ先輩」

「アホなことってなんや！事実やろー」

いちゃいちゃせんといてー、とか言うけどこんなんただの会話やんか……。

「せや大倉、横山くんとはどうなっとるん？ちゃんと進んどるか？」

「全然。何話せばええかわからんし緊張して頭真っ白なんねん」

見た目に反してヘタレやな。金髪ピアスばちばち黒マスクが言うセリフとちゃうで。

「横山先輩かっこええもんなー。大倉やないけど惚れそうになるもん、たまに」

「ヤスほんまにやめて」

ギロッと効果音が付きそうなぐらいにヤスを睨みつける大倉は獲物を取られそうな蛇みたいで、さっきまで仲良く喋っていたとは思えなかった。

「話戻そうや。丸ちゃんと錦戸くんはいつから付き合ってるん？」