ふたりの世界。 (ページ3)

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昼休みになり、先輩が来るのをそわそわしながら待つ。なんで俺が先輩の教室に行かないかっていうと、場所がわからんから。こんなに待たされるなんて。場所がわかったらすぐ行くのに。

自分の教室を出て廊下で携帯をいじりながら待っていると、

「ごめん！待ったよな、いこいこ」

先輩がようやくやってきた。実際待ったのは五分とかそんなもんやけど、早く会いたいなと思うほど待っている時は長く感じるものだ。

「ほんまに遅い、先輩の場所わかったらすぐ行ったのに」

あかん、口が滑った。まだ友達ですらないのに、恋人同士みたいなこと。

「ふふっ、亮ちゃんおもろいなあ。スーパーマンみたい」

なんてふんわり笑うから。照れて会話を続けるどころではない。気づいたら放送室の前やった。

「よっしゃ、お弁当食べよ！」

と元気にいうから、はいはい、と適当に受け流す。

そのときふと髪を耳にかけた先輩。俺がそのとき見たのは、

先輩の耳についた、大量のピアス。