束縛王子の扱い方～赤色main～ (ページ23)

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彼は、私に口癖のように言うようになった。

翔『Aは、離れていかないよね。』

私は、怖かった。翔を庇っていじめられるのが……。

そして、徹底的な出来事があった。

殴る、蹴るを繰り返しているいじめっ子たちが私に翔を裏切るように言ってきたんだ。

愚かだった……。

私は、翔に暴言を吐き、翔の隣から離れていった。

翔『君まで、いなくなるんだ……。』

翔の言葉が頭から離れなかった。

それから暫くして、ある日、いつも通り教室に入ったら……。

｢何してんだよ！！｣

ロープが天井に吊るしてあった。

翔『みんなに俺の最期を見せてやる。』

鬼のような形相でロープに手をかけていたのは、翔だった。

翔『A！』

私が来た瞬間、翔は笑顔になった。

翔『お前のせいだよ。お前が離れていったから。だから、絶対に俺の事を忘れないでね。』

そう言って微笑んだ翔は狂っていた。

そして、ロープに首をかけた瞬間

無我夢中でロープから翔を引きずり下ろした。

翔『お前に俺の死を止める権利はあるのかよ！！』

『ないよ。』

翔『じゃあ、離せよ！！もう耐えられないんだよ！』

そういった翔は涙を流していった。

『ごめん。翔。裏切って……。』

翔『離せよ！裏切り者！！』

『私が悪かった。もう翔から離れないから！！』

そう言ったら翔が少し考えた後に、笑った。

翔『本当？本当に、もう俺から離れない？』

『うん……。だから死ぬのはやめて。』

翔『じゃあさ、俺だけのものになってよ。』

『わかった。』

翔『だったら、いいよ。死なない。俺の隣に一生君が居てくれるんだったら……。』

その事を大野さんたちに話したら二人とも泣いていた。

潤『酷いっ。酷いよ、Aちゃん。』

智『翔くんの気持ちを考えたことがあるのかよ！！』

私の罪は充分理解してるつもり。

大野さんも松本さんも結局何も話さなくなった……。