愛してるのに愛せない (ページ6)

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刑事ページ6

ある日、滅多に客人が来ない僕らの家にインターホンがなった。

僕らは顔を見合わせて、ドアを開けたら……

『久しぶりやな。剛くん。A。』

僕らと仲の良かった、堂本光一が目の前にたっていた。

『光一！！』

中でも彼女と光一は昔からの幼馴染で親友だった。

彼女が光一に抱きつこうとするのを必死に阻止して僕は聞いた。

『どうしたん？いきなり来て。』

『俺な、埼玉県警の刑事やねん。ちょっと事情を聞きたくてな。』

埼玉……県警。

まさか、あの事件の。

『すまんな。色々答えてくれ。』

『うん。光一、中入って？』

彼女が光一を中に通した。

『事件の日、何か変わったこととかなかった？』

『変わったこと？無かったで。』

『そうか。変わったものを見たとかは？』

『それもなかった。』

『じゃあ、その時間どこにいたん？』

『二人とも家におったで。』

『証明する人は？』

『……おらん。』

すると光一は申し訳なさそうに僕を見た。

『すまんな。嫌な質問ばっかりして。』

『仕事やろ。しょうがないやん。』

光一は悪くない。

そう思っているのに、光一が敵に見えてくる。

本当は、全部僕と彼女が悪いのに……。