愛してるのに愛せない (ページ18)

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檻ページ18

家に帰りついた時、私は絶句した。

荒れ果てた部屋、その真ん中にあるのは人が1人入るような檻。

『……剛くん、何これ。』

『なんやと思う？答えてみて？』

『まさか、私が入るわけじゃないよね……？』

『せいかーい！！！Aが入る檻だ。』

『ヤダ！』

彼女がわがままをいう。そんな事言っても聞かないのに。

『入って。早く入れよ。』

『剛くん酷いよ。こんな所に入れるなんて』

ああ、彼女は何もわかっていない。

『僕がこんなことするのは、お前が逃げ出したからやで。お前は、僕を怒らせたの。』

『逃げ出したのは……剛くんが私を部屋から出さないからじゃん。』

『だから、僕を裏切ったん？』

『裏切ったなんて人聞きの悪い……』

『裏切ったやん。光一の元に行ったやん。俺は、お前しかおらんのにお前には光一がいるなんて不公平やろ。』

『取り敢えず入れや。もうお前の居場所は、ここしかないねん。』

『剛……』

僕は、君を抱き抱えて檻の中に入れた。

ああ、似合ってる。

愛してるよ。俺のA？