▼＿白イ館デ殺人未遂事件＿▼【WT】 (ページ2)

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Page01 雨宿り＿▽ ページ2

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Aside

私は大学で仲良くなった登山仲間である【やん】こと【きりやん】と一緒に登山をしに来ていた。が、しかし下山中に運悪く雨が降ってきてしまった。
さっきまでとても晴れていたし、天気予報に雨なんて無かった。
常備していた防寒具を着用しているとはいえ、下に行くまでこの雨を耐えるなんて…流石に出来る気がしない。

A「やん、雨強くなってる…！」

きりやん「でも今から戻る訳には…」

するとやんの動きが止まった。

きりやん「ねぇ、あそこの建物で雨宿りしよ！」

A「え？建物？」

きりやん「館っぽいね。雨が収まるまで彼処にいよう。」

やんは上着を脱ぎながらそう言った。私はこんな山にかなり大きな館がぽつんと建っていた事に疑問を抱いていた。すると、後ろから急に明るい光が差した。

「何の御用でしょう。」
後ろを振り返るとそこには、【茶髪でモノクルを掛けたやんと同じくらいの背の男性】が立っていた。

きりやん「あ、その…雨宿り…的な…？」

やんはこんな山に人が住んでいると思わなかったのか、若干詰まりながら男性の質問に答えていた。

「なら、中へ入れても良いんじゃない？」
すると【片目を隠した背が低めの男の子…？】がその男性の後ろから顔を出してきた。

「女の子も居るし入れてあげたら？」
【黒髪で目元に黒子がある男性】が反対側の扉を開けた。両方の扉が開いた事で視界に館の中が映り込む。

「この辺にメイドさん以外の女の子ってやって来るんだ～」
【やや茶髪でふわふわとした男性】が私を珍しそうに見てくる。

「見た目からして登山中だったんだろ。」
ふわふわした男性の横に居た【黒髪で片目が隠れた子と同じくらいの背の男の子…？】がそう言い放った。

「ほら、入って良いよ！」
片目が隠れた男の子に言われてやんと2人で館の中に入った。

A「お邪魔します…」

きりやん「失礼しまーす…」

この時

館に入らなければ

この館で雨宿りしなければ

そのまま急いで下山していれば

この山で登山なんてしていなければ

あんな悲劇は起こらなかったのだろうか。

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