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7話 ページ7

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9月が終わり、10月が始まる頃。



ぽつり、ぽつりと雨が降り始めていたのがザァーと次第に音をたて強くなっていった。


傘立て出さないと、と思い店先に傘立てを出そうとしたその時、




「よお京」



突然目の前が暗くなったかと思えば、立っていたのはまさに今降りだした雨に打たれてびしょびしょ姿の宇髄先生だった。



「宇髄先生!?びしょびしょじゃないですか!今タオル持ってきます、の…で……」





在り来りの言葉だが、水も滴るいい男とはこのことだろうか。

私には目に悪い。悪すぎる。私得にはならんぞ。



だってオフ宇髄はフェロモン強すぎでしょ!!




「惚れたか?」

「なぜそう言う思考回路になるんですか!!」




タオル取ってくるんで待っててくださいねっ!


そう言ってどこか熱い頬がバレないように、私は休憩室の方へ急いだ。



タオルを渡すと、使う前に宇髄先生は私に尋ねた。



「ほんとに良いのか?」

「はい。風邪引かれちゃ困らないけど困るんで」




私の語彙がおかしいことはとうの昔から知ってる。


つか、変なとこで律儀だな。




雨が弱まってきた頃、風邪引かないうちに帰してしまおうと思い自分の傘を持ってきた。




「傘あるんで貸しましょうか?というか貸します」

「おいそれ遠回しに早く帰れって言いたいんだろ」

「明日返して貰えれば結構ですので」

「コラ人の話聞け」




先生の話を無視して、自分の傘を押し付け半ば無理矢理店から追い出した。


宇髄先生には打って変わって似合わない可愛らしい傘でその光景が珍しくて少し綻んでしまう。




「気をつけて帰ってくださいね」

「ああ、ありがとな。これ洗って返すわ。……おやすみ」

「お、おやすみなさい……」




ピンクの傘を差して人混みの中へと消えていった宇髄先生。




普通おやすみなんて言う?

また明日な、とか家族に言うなら分かるけど………。



私の感覚が可笑しいだけなのか!?

明日皆に聞いてみよう…。

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かずさ(プロフ) - えっっ更新やめるんですね……。残念です。 (2019年11月13日 17時) (レス) id: 339945d703 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - 電車の中で読んでいてにやにやしてしまいました笑(マスク付)これからも無理せずに頑張ってください!楽しみにしてます! (2019年11月5日 16時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
ちせ(プロフ) - カズハさん» ご愛読ありがとうございます〜!今後ともよろしくお願いします<(_ _*)> (2019年10月24日 16時) (レス) id: bcabc46e74 (このIDを非表示/違反報告)
カズハ(プロフ) - あぁあ…最高です〜…照れて蹲る天元様萌えます…更新頑張ってください!! (2019年10月24日 1時) (レス) id: 082d86be6d (このIDを非表示/違反報告)
ちせ(プロフ) - もちさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます…泣 読者様の期待に応えられるよう、頑張ります!今後ともよろしくお願いします<(_ _)> (2019年10月22日 9時) (レス) id: bcabc46e74 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ちせ | 作成日時:2019年10月19日 23時

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