安良岡さん、サッカー始めるってよ【FF編】 (ページ3)

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ＴＡＬＥ１ページ3

"慈乃、慈乃！"

慈乃「んっ？」

紅梅「慈乃、呼ばれてるよ」

慈乃「え？あ、はい！」

先生「では安良岡さん、この問題を解いてください」

慈乃「は、はい…(ヤバい、寝てたから何やってたのか分からんわ)」

とりあえず椅子から立ち上がり、黒板に向かおうとすると

スッ…ドテッ！！

慈乃「うぎゃっ！！…いったぁ…」

何かに躓いて、盛大に転んだ

「ｸｽｸｽ」

「ぶふっw」

慈乃の頭上から笑い声が聞こえる

慈乃「(あ、なるほど…私アナタに足に躓いたのね。で、転んだ…何がそんなに面白いんだか)」

そんなことは気にせず慈乃は、黒板の前に立ちチョークを握る

【問１：四角形ＡＢＣＤは長方形である。影をつけた部分の面積を文字式で答えなさい。】

カキカキ…カタンッ

先生「せ、正解…大変良く出来ました。席に戻ってください」

慈乃「は、はい」

『うわぁ、あんな難しい問題よく解けたよね』

『さすが、学年一の秀才。レベルが違うわー』

『でも、帝国学園は落ちたんでしょ？』

『確かにw』

どこからかそんな会話が聞こえてきた

先生「そこ、静かに！！」

慈乃「(煩いな…何も知らないクセに)」

そんなことを考えながら慈乃は、自分の席に戻った

紅梅「慈乃、気にすること無いよ。アンタが頭良いことに変わりないんだから」

慈乃「大丈夫、全然気にしてないから」

そう言って慈乃は嘘をついた(小さく微笑んだ)

あの出来事から数年が経ち、今では慈乃も中学２年生だ

サッカーとの関わりはもちろん、先生(・・)、円堂たちとも疎遠となった

慈乃「(何で急に昔の夢を見たんだろう)はぁ…早く帰りたい(ﾎﾞｿｯ」