安良岡さん、サッカー始めるってよ【FF編】 (ページ19)

今日:3 hit、昨日:0 hit、合計:709 hit

ＴＡＬＥ１７ページ19

慈乃と円堂は学校から鉄塔広場へ移動すると、昨日助けてくれた少年が夕日を眺めていた

慈乃「(あの人昨日の…)」

円堂「豪炎寺！」

円堂が円堂に駆け寄る

円堂「ここすっげぇイイところだろ！！俺もここがちっちゃい頃からのお気に入りの場所なんだ！あのさ、お前も聞いてるだろ？帝国学園との練習試合」

豪炎寺「！？」

慈乃「(今、帝国学園って言葉に反応した…？)」

円堂「でも、メンバー足りなくてさ、ずっと声かけまくってんだけど誰もやってくれないんだ…なあ、考え直してくれないかな？」

豪炎寺は無言で夕日を見つめていた

円堂「なんで、何でやめちゃったんだ？良かったら話してくれないか？」

慈乃「(辞めた…ツンツンくんが？)」

豪炎寺「…」

円堂「勿体ないじゃないか、あれだけのキック！最初にみた時俺鳥肌立ったんだぜ！辞めたには理由があるんだろうけど、サッカー嫌いになったってのじゃないよな？好きじゃなきゃあんなキックは出来ないよな！」

豪炎寺「お前、よく喋るな」

円堂「俺さお前とサッカーやりたいんだよ！俺たちが組んだら最強のチームが出来るぞ！」

豪炎寺「もう俺に話しかけるな」

その言葉と同時に豪炎寺は柵を飛び越え、下に飛び降りた

円堂「じゃあ何で昨日ボールを蹴った！？」

豪炎寺「っ…しつこいんだよお前は…」

豪炎寺はそう言い残し、鉄塔広場を後にした

慈乃「守ちゃん…」

円堂「よし、やるか！」

円堂は気分を入れ替えて、特訓を始めた

タイヤを木の枝に吊るし、投げて受け止めるという特訓は側から見たら異様な光景だった

慈乃「(変な特訓…)」

慈乃は円堂の祖父、円堂が書いた特訓ノートを読んでいた

慈乃「う"っ何度読んでも汚い字だなぁ…気持ち悪くなって来た…」

円堂「ふっ！…だっ、ぐあっ！！」

タイヤを受け止める円堂、しかし反動で吹っ飛んだ

慈乃「守ちゃん！？」

円堂に駆け寄る慈乃

慈乃「大丈夫？」

円堂「あぁ…これくらいどうってことないさ！」

そういうと円堂はすぐに特訓を再開した

慈乃「守ちゃん…がんばれ」

慈乃はただ見守ることしか出来なかった