嫌よ嫌よも好きのうち《 Shoma.Uno 》 (ページ23)

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貴方.

「中京大学と言えば、浅田真央さんや村上佳菜子さん、在学生で言えば宇野選手もいますが……そのような大学に入学されて、どういった心境ですか？」

やっと普通の質問が来た、そう思ったけど、よく考えれば昌磨に関連付けた質問だし、下手な返答は控えないと……そう気を引き締めた。

「そうですね……このようなしっかりとした環境に身を置けることに感謝しながら、これからも頑張っていきたいと思っています」

「佐野選手はどうでしょうか」

『これからも愛知の佐野Aとして、日本でも、そして世界でも戦っていけるような選手になりたかったので、憧れの浅田さんと同じ中京大学に入学出来たのはとても嬉しいです』

きっと昌磨のことを話してほしかったんだろうなあ、少し残念そうな顔をするインタビュアーの顔を見てそう思った。大丈夫。鈍感なフリをしていればいい。私だって、もちろん昌磨だって、面倒事はごめんだ。

「佐野選手は、かなりお若いときからトヨタ自動車の方にも所属されていましたが……ここまで進路が同じだと、宇野選手に何か言われませんでしたか？」

『うーん……そうですねえ。昌磨には大学の話はしていないんですけど、トヨタに所属することが決まったときは、おめでとうって言われました』

「仲が良いんですね」

『普通ですね。寧ろ、同期の草太との方が仲良しだと思いますよ』

「結構幼馴染み的なノリだしね」

『そうそう。こうして二人でいると安心しますし、同じ地域で練習している仲間は皆大切です。』

何となく話を逸らすことが出来て、ほっとした。トヨタ自動車に最年少で所属出来たのも、きっと昌磨の後輩で、それなりに実績を残していたから。何をするにも昌磨の影を感じて、少し悔しい。

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いくつから所属できるんだろうなあって考えて、まあ普通に18歳からだろうなとは思ったので、入学直前に所属したと思ってください(笑)