しゅがーみるく！【 M!LK 】 (ページ9)

今日:9 hit、昨日:27 hit、合計:42,316 hit

9. ページ9

勇斗.

「A遅くない？」

「今日久々に登校するから遅くなるって言ってたからなー、6時くらい？」

「そっか」

太智の答えが返ってきて、
じゃあ遅くもなるか、と納得した。

疲れてるだろうなあ。

たまには何か奢ってやるか、

何が好きだっけなあ。

今日も変わらずAに会えるものだと思っていた俺は、

この世界に当たり前なんて存在しないと思い知らされる。

「皆いる、？！」

「うわ、柴田さん？驚かせないでくださいよ」

「笑い事じゃないんだ」

「……どうしたんですか？」

悠稀の小さな声が、

俺たちの不安を大きくさせる。

「Aがホームから転落した。

……それも、誰かの手によって。」

「え、？」

「誰かに押されたってことですか？」

「ああ。犯人はもう保護されているんだけど、事情を聞いたところによるとM!LKのファンだ。」

「……」

誰も言葉を発することができなかった。

確かに昨日まで隣で笑ってたAが、
何者かによって傷付けられた。

許せるわけがないだろ、そんなの。

「……Aは、どこにいるんですか？

俺たち、行かないと。絶対怖がってます」

こういうときこそ側にいないといけない。

Aを支えられるのは、
間違いなく俺たちしかいないから。