しゅがーみるく！【 M!LK 】 (ページ30)

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貴方.

『食べれる……？』

「大丈夫大丈夫……っ、」

『ちょ、！』

起き上がろうとした勇斗は、

上手く動けずに倒れてしまう。

はあ、と熱っぽいため息をつく勇斗は、
いつもみたいに元気じゃなくて

私まで元気がなくなっていく。

『よし、しょうがないから我慢してね？』

「え……？」

『冷ますからちょっと待って！』

スプーンにすくってから冷ますために息を吹きかけると、勇斗は顔を緩ませた。

「ありがとう、ごめんね」って、申し訳なさそうに笑う。

こんなに弱ってるところを見たのは初めてなんじゃないかってくらいで、

守ってあげたい、なんて柄にもなく思ってしまった。

『はい、あーん』

「……あー、」

『ま、不味くない……？』

私がそう聞くと、

「美味しい」と笑ってくれる。

料理はそれなりにしていたけど、
慌てていたのもあって

本当に美味しいかは自信がなかった。

『よかったあ……たくさん食べて治してね、はい、次！』

次から次へと食べさせると

あっという間にお皿が空になった。

『食欲あってよかったね、何も食べないと良くなるものも良くならないし』

「Aがつくってくれたから、ちゃんと食べれたのかな」

『なにそれ、饒舌になってきたね～～治ってきた？(笑)』

お皿を洗おうとキッチンに立つと、

勇斗は私の後をついてきた。

「何か飲むの？」と聞くと、
答える前に後ろから抱き締められて

ガチガチに固まってしまった。