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勇斗.
「……んー、」
とてつもない熱さを感じて目が覚めた。
俺の腕の中には、
幸せそうに眠るAがいた。
ぎゅう、と強く抱き着いてくるところは
昔から変わってない。
「すっげえ子供体温だな、ほんとに……」
頰に触れると、
熱っぽい声が漏れた。
……大人っぽくなったんだなあ、
前までは「うぎゃ」とか唸ってたのに。
お兄ちゃん、悲しい。
「朝ごはん、何にしよう……何かあったっけ、」
このまま眺めていると変な気を起こしそうだから、
キッチンの方へ行こうと起き上がる。
……が、Aは俺に巻きつけた腕の力を抜こうとはしてくれないのか
起きるに起きれない状況だった。
「もー……どこまでも甘えん坊だな、」
『ん〜……』
「ほら、早く離さないとちゅーするよ、」
冗談のつもりでそう言うと、
Aは急に目を開いた。
「え、今の聞いてた……?」
『……ちゅーだって、ふふ』
「冗談だから、」
腕の力が緩んだのをいいことに、
俺はAから離れようと立ち上がった。
『待ってって、』
「え、っわ……」
ちゅ、と柔らかい感覚が頰に伝わって
それがキスだと理解するのに1分はかかった。多分。
けらけらと笑うAは、
「ドメキスの練習」と言ってすぐに
ベッドに倒れた。
「……寝ぼけてたのかよ、!!」
少しだけ残念だと思った、
クリスマスの朝でした……
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ゆの - 紅一点のお話好きです!!楽しみにしてます(*''▽'') (2017年12月6日 19時) (レス) id: a7ff08367a (このIDを非表示/違反報告)
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