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放課後、またあの中庭に顔を出してみた。けれども黒猫の姿はもう無くて肩を落とす。自習時間にこっそり検索しておいた猫に人気のキャットフードとおやつの写真をスマホの画面に表示して、普段は友達と話しながら時間をかけて歩く帰路を今日は駆け足で進む。近くのペットショップは17時までの営業で店員さんに話を聞きながら選ぶとなると少し急がなければならない。何度もスマホの画面を点滅させ時間を確認しながらお店に急ぐ。店の前に着くと1度深呼吸をしてからベルを鳴らして扉を開けた。
｢いらっしゃいませ｣
可愛らしいエプロンを着けた店員さんが出迎えてくれた。想像していたよりも近くにいたその人に驚いて数歩後ずさった私を不思議そうに見つめる綺麗な顔。
少し赤みがかった髪に大きな瞳。ふわりと笑いかけられれば大抵の女の子は恋に落ちてしまうだろう。
｢こ、こんにちは｣
｢こんにちは。今日は何かお探しですか？｣
｢あ、えっと、猫さんにあげるご飯が欲しくて…でも、何が好きか分からなくて…｣
｢なるほど、それなら1番人気のこの種類はどうですか？猫さんの年齢とか分かります？｣
｢えっと、私が飼っているわけじゃなくて…｣
｢見た感じ子猫でした？｣
｢いえ、成猫？って感じでした｣
なるほど、と呟いて店員さんは店の奥に消えていく。暫くすると余っ程歳をとっていない限り食べられるというキャットフードを持ってきてくれた。どうやら店員さんの愛猫が好んで食べるものだそうだ。ついでにおやつもお気に入りはあるのかと聞くと液体がスティック状の包装に入っている有名なおやつを持ってきてくれた。
店員さんにおすすめされるがままお会計を済ませると、店の外で何かが鳴いている。
｢…猫さん？｣
急いでお礼を告げ店を出ると道路を挟んで反対側に昼間見た黒猫が座り込み、こちらをじっと見つめている。
その綺麗な黄金色の瞳に見とれていると、トラックが目の前を通ったと同時に猫は路地裏に姿を消した。
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ジナ(プロフ) - ゆずさん» コメントありがとうございます！ ありがとうございます（ ; ; ） 無理のない範囲で完結まで書き続けられるよう頑張ります！今後も楽しんでいただけますと嬉しいです♩ (2023年3月15日 23時) (
レス) id: d32de7fe43 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - 更新楽しみにしてます！ジナさんのペースで無理しない程度に頑張ってください>_< (2023年3月14日 14時) (レス) @page7 id: 994c3b3ad1 (このIDを非表示/違反報告)
ジナ(プロフ) - ジウさん» コメントありがとうございます…！ そう言っていただけますと励みになります（ ; ; ） 今後も楽しんでいただけますと嬉しいです♪ (2023年3月13日 20時) (レス) id: d32de7fe43 (このIDを非表示/違反報告)
ジウ(プロフ) - ウィンウィンと黒猫…続きがすごく気になります！展開にそわそわしながら次回の更新待機しています^ ^ (2023年3月13日 13時) (レス) id: 8e79c27c64 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ジナ | 作成日時：2023年3月13日 1時
